家族で契約するとお得?シェアプランがある格安SIMを比較

シェアプランは複数のSIMカードでデータ通信量を分け合うことができるプランです。
格安SIMを家族で使いたい場合や、自分1人で複数枚のSIMカードを運用したい場合などは、シェアプランを使うとお得になります。
今回はシェアプランがある格安SIMを比較してみました。
このページの目次
複数のSIMカードを使いたいならシェアプランがお得
シェアプランは複数のSIMカードで容量をシェアするプランのことです。
例えば10GBのプランを3枚のSIMカードでシェアする場合、それぞれのSIMカードで10GBの通信が行えるのではなく、3枚合計で10GBまで利用できます。
シェアプラン最大のメリットは別々に回線を契約するよりも月額料金が安くなるということです。
家族で格安SIMを安く使いたい場合や、余っているサブ端末やタブレットでもデータ通信を使いたい、といった場合はシェアプランを利用することでお得になります。
シェアプランの注意点
シェアプランを利用する際は以下の点に気を付けましょう。
・誰か1人が使いすぎると全員に速度制限がかかる
・MNPをする場合は事前に名義をまとめておく必要がある
それぞれについて解説します。
誰か1人が使いすぎると全員に速度制限がかかる
シェアプランではデータ通信量をシェアしている全員で分け合うことになるので、誰か1人がデータ通信を使いすぎてしまうと、全員が速度制限にかかってしまいます。
利用できるデータ通信量を個別に設定することができないので、シェアする全員が速度制限にかからないように意識して使う必要があります。
MNPをする場合は事前に名義をまとめておく必要がある
MNPを利用して格安SIMのシェアプランに移る場合は、事前に名義を1つにまとめておく必要があります。
例えば父親名義で父親・母親・子供の3人の契約をしている場合は、そのまま父親名義でシェアプランにMNPできます
。しかし、父親、母親。子供がそれぞれ自分の名義で契約している場合は、一度名義をすべて父親に変更してからMNPをしないといけません。
家族でシェアプランに乗り換えたいと思っている人は事前に名義を確認しておきましょう。
シェアプランのある格安SIMを比較してみた
シェアプランが利用できる格安SIMはいくつかあります。そこで、今回はシェアプランのある格安SIMをサービス内容や料金で比較してみました。
格安SIM | 月額料金 | 特徴 |
BIGLOBEモバイル | 900円~ | ドコモ回線とau回線でシェアプランを組める |
DMMモバイル | 480円~ | 8GB以上のシェアプランが安い |
IIJmio | 900円~ | 家族間の通話がお得になる |
OCNモバイルONE | 900円~ | 全プランで容量のシェアが可能 |
イオンモバイル | 1,780円~ | シェアプランの料金も安い |
エキサイトモバイル | 1,050円~ | 従量制プランでシェアできる |
BIGLOBEモバイル
BIGLOBEモバイルは「シェアSIM」で最大4枚のSIMカードを追加することができます。
シェアSIMはセレクトプランの3GB以上のプランおよびスマホまる得プランのSプラン以上のプランで利用できます。
音声通話スタートプランとスマホまる得プランのSプランはシェアSIMが利用できないので、それ以外のプランを選びましょう。
BIGLOBEモバイルはドコモ回線のタイプDとau回線のタイプAがありますが、シェアSIMではSIMカードごとにタイプDとタイプAを選択できます。例えば3枚のSIMカードで容量をシェアする際に1枚はタイプD、2枚はタイプA、といったことが可能です。
父親はauで母親と子供はドコモなど、家族で利用している端末の対応回線が異なる場合に便利ですね。
注意点としては、音声通話SIMが追加できるのは、1枚目のSIMが音声通話SIMの場合のみです。
1枚目のSIMがデータSIMまたはSMS機能付きデータSIMの場合は音声通話SIMを追加できません。
BIGLOBEモバイルの料金プラン
BIGLOBEモバイルの料金プランは以下の通りです。
・シェアSIM料金
シェアSIMカード(音声) | シェアSIMカード(SMS) | シェアSIMカード(データ)※ |
900円 | 320円 | 200円 |
※シェアSIMカード(データ)はタイプDのみ
・セレクトプラン
プラン名※1 | 通信量 | 音声 | SMS | データ※2 |
音声通話スタートプラン | 1GB | 1,400円 | なし | なし |
3ギガプラン | 3GB | 1,600円 | 1,020円 | 900円 |
6ギガプラン | 6GB | 2,150円 | 1,570円 | 1,450円 |
12ギガプラン | 12GB | 3,400円 | 2,820円 | 2,700円 |
20ギガプラン | 20GB | 5,200円 | 4,620円 | 4,500円 |
30ギガプラン | 30GB | 7,450円 | 6,870円 | 6,750円 |
※1 シェアSIMが利用できるのは3ギガプラン以上
※2 データSIMがあるのはタイプDのみ
・スマホまる得プラン
プラン名※1 | データ通信量 | 月額料金※2 | |
1年目 | 2年目以降 | ||
Sプラン | 1GB | 2,050円 | 2,980円 |
S+プラン | 3GB | 2,250円 | 3,480円 |
Mプラン | 6GB | 2,800円 | 3,980円 |
Lプラン | 12GB | 4,050円 | 5,980円 |
2Lプラン | 20GB | 5,850円 | 7,480円 |
3Lプラン | 30GB | 8,100円 | 8,980円 |
※1 シェアSIMが利用できるのはS+プラン以上
※2 別途端末代がかかる
DMMモバイル
月額料金が安いのが特徴のDMMモバイルには最大3枚のSIMカードでシェアできる「シェアコース」が用意されています。
ただし、データ通信量が「7GB以下」の場合と「8GB以上」の場合とで内容に差があります。
7GB以下のシェアコースの場合、SIMカードを追加するとプラン料金とは別に月額300円の追加SIM利用料が発生します。
また、新規契約時は8GB以上のシェアコースしか申し込むことができません。シングルコースを契約した後にSIMカードを追加するか、8GB以上のシェアコースで申し込んでから1GB~7GBにプラン変更しないといけないので、手間がかかります。
したがって、1GB~7GBの容量をシェアしたい人にはDMMモバイルは向きません。
逆に、8GB以上で容量をシェアしたい場合はDMMモバイルがお得です。とくにデータSIMの場合、8GB以上のシェアコースでは追加料金なしで利用できます。言い換えれば、シングルコースと同じ料金で3枚のデータSIM(または音声1枚とデータ2枚)が利用できます。
8GB以上の容量をシェアしたい場合は、DMMモバイルがおすすめです。
なお、低速通信のみが利用できる「ライトプラン」はシェアコースが利用できません。
DMMモバイルの料金プラン
DMMモバイルの料金プランは以下の通りです。
・シェアコース
通信量 | データSIM3枚 | 通話SIM1枚+ データSIM2枚 | 通話SIM2枚+ データSIM1枚 | 通話SIM3枚 |
1GB | 480円 | 1,260円 | 1,960円 | 2,660円 |
2GB | 770円 | 1,380円 | 2,080円 | 2,780円 |
3GB | 850円 | 1,500円 | 2,200円 | 2,900円 |
5GB | 1,210円 | 1,910円 | 2,610円 | 3,310円 |
7GB | 1,860円 | 2,560円 | 3,260円 | 3,960円 |
8GB | 1,980円 | 2,680円 | 3,380円 | 4,080円 |
10GB | 2,190円 | 2,890円 | 3,590円 | 4,290円 |
15GB | 3,280円 | 3,980円 | 4,680円 | 5,380円 |
20GB | 3,980円 | 4,680円 | 5,380円 | 6,080円 |
※1GB~7GBのシングルコースは別途300円/月の追加SIM利用料がかかる
IIJmio
IIJmioは家族で格安SIMを利用するためにシェアプランを使いたい、という人におすすめです。
3種類ある料金プランのいずれも複数のSIMカードで容量をシェアできますが、その中でも「ファミリーシェアプラン」は最大10枚(うち音声通話SIMは最大5枚)のSIMカードで容量をシェアできます。これだけの枚数で容量をシェアできる格安SIMはほかにありません。
また、IIJmioには容量をシェアできるだけでなく、「容量をシェアしている家族間の通話もお得になる」という格安SIMでは珍しいサービスもあります。
格安SIMでは電話をするたびに20円/30秒の通話料がかかりますが、IIJmioで家族同士が通話すると「ファミリー通話割引」が適用されて、20%オフの16円/30秒で通話ができます。
これだけでもお得ですが、そこにIIJmioユーザー向けの通話料半額アプリ「みおふぉんダイアル」を併用することでさらに半額の8円/30秒という安さで通話ができます。
さらに、家族同士の通話では「かけ放題オプション」もお得になります。
IJmioのかけ放題オプションは「3分かけ放題」と「10分かけ放題」の2種類ですが、家族同士に限り3分かけ放題は「10分」に、10分かけ放題は「30分」に、それぞれ料金はそのままに延長されます。
他社の10分かけ放題とほぼ同じ月額830円で30分の電話がかけ放題になるということですから、かなりお得ですね。
大手キャリアでは家族割によって家族間通話が安くなる、もしくは無料になるというのは当たり前です。しかし、格安SIMでは家族間通話がお得になるサービスはほとんどないため、IIJmioは非常に貴重な格安SIMと言えます。
IIJmioの料金プラン
IIJmioの料金プランは以下の通りです。
・追加SIM利用料
データ | SMS付 | 音声通話 |
400円/月 | 540円/月 | 1,100円/月 |
・タイプD
プラン名 | 通信量 | データ | SMS付 | 音声通話 |
ミニマムスタートプラン | 3GB | 900円 | 1,040円 | 1,600円 |
ライトスタートプラン | 6GB | 1,520円 | 1,660円 | 2,220円 |
ファミリーシェアプラン | 10GB※1 | 2,560円 | 2,700円 | 3,260円 |
※1 2018年4月より12GBに増量
・タイプA
プラン名 | 通信量 | SMS付 | 音声通話 |
ミニマムスタートプラン | 3GB | 900円 | 1,600円 |
ライトスタートプラン | 6GB | 1,520円 | 2,220円 |
ファミリーシェアプラン | 10GB※1 | 2,560円 | 3,260円 |
※1 2018年4月より12GBに増量
OCNモバイルONE
OCNモバイルONEにはシェアプランはありませんが、「容量シェア」オプションを利用することで、最大5枚のSIMカードで容量をシェアできます。
容量シェアはすべてのプランで利用可能です。
OCNモバイルONEの容量シェアの申し込み方法は、
・新規契約と同時に容量シェアを申し込む
・OCNモバイルONE契約後に追加で容量シェアを申し込む
の2パターンがありますが、後からSIMカードを追加する場合はSIMカード1枚につき3,000円のパッケージ費用が発生します。
それに対して、新規契約と同時に容量シェアを申し込んだ場合は、追加SIMのパッケージ費用はかかりません。
したがって、最初から容量シェアを利用する場合は契約時に同時に申し込むのがおすすめです。なお、SIMカード手配料394円はどちらの申し込み方法でもかかります。
OCNモバイルONEの料金プラン
OCNモバイルONEの料金プランは以下の通りです。
・容量シェア月額料金
データ | SMS付 | 音楽通話 |
400円/月 | 520円/月 | 1,100円/月 |
・コース料金
コース | データ | SMS | 音声通話 |
110MB/日 | 900円 | 1,020円 | 1,600円 |
170MB/日 | 1,380円 | 1,500円 | 2,080円 |
3GB/月 | 1,110円 | 1,220円 | 1,800円 |
6GB/月 | 1,450円 | 1,570円 | 2,150円 |
10GB/月 | 2,300円 | 2,420円 | 3,000円 |
20GB/月 | 4,150円 | 4,270円 | 4,850円 |
30GB/月 | 6,050円 | 6,170円 | 6,750円 |
15GB/月※ | 1,800円 | 1,920円 | 2,500円 |
※最大通信速度は500kbps
イオンモバイル
イオンモバイルでは「シェア音声プラン」を利用することで、最大5枚のSIMカードで容量をシェアできます。
イオンモバイルのシェア音声プランは4GB~50GBまでの幅広いデータ通信量が用意されており、ライトユーザーもヘビーユーザーも使いやすくなっています。
イオンモバイルは月額料金が安いことでも知られますが、シェア音声プランもかなり料金が安く設定されています。データSIMであれば追加料金が一切かからないのもうれしいですね。
ただし、4枚目以降のSIMカードを利用する場合は、カード1枚につき200円/月の追加利用料がかかります。
また、シェア音声プランは申し込み方法にも注意が必要です。シェア音声プランが申し込めるのは「契約即日お渡し店舗」のみです。
Webや即日開通に対応していないイオン店舗では申し込めないので、ほかのプランと比べると契約しづらいのがデメリットです。
イオンモバイルの料金プラン
イオンモバイルの料金プランは以下の通りです。
・追加SIMの月額料金
データ | SMS付 | 音楽通話 |
0円/月 | 140円/月 | 700円/月 |
※4枚目以降は別途追加SIM利用料200円がかかる
・シェア音声プラン
データ通信量 | 月額料金 |
4GB | 1,780円 |
6GB | 2,280円 |
8GB | 2,980円 |
12GB | 3,580円 |
20GB | 4,980円 |
30GB | 6,380円 |
40GB | 8,280円 |
50GB | 11,100円 |
エキサイトモバイル
エキサイトモバイルではすべてのプランに3枚のSIMカードで容量をシェアできる「3枚コース」が用意されています。
また、追加SIM料金がかかりますが、3枚コースからさらに2枚のSIMカードが追加できるので、合計で最大5枚のSIMカードで容量をシェアできます。
エキサイトモバイルの料金プランは大きく分けて「定額プラン」と「最適料金プラン」の2種類です。「定額プラン」は0MB(低速通信のみ)から50GBまで、10種類のデータ通信量を選べます。その中でも「9GB/月」のプランは格安SIMではほとんど用意されていないので貴重なプランです。
「最適料金プラン」は使ったデータ通信量に応じて月額料金が決まる従量制プランです。こちらは月によって利用するデータ通信量にばらつきがある人に向いています。
従量制のプランをシェアできる格安SIMはほとんどないため、家族みんなのデータ通信量が毎月一定でない、という人におすすめです。
ただし、当然使いすぎるとそれだけ料金も高くなるので、最適料金プランをシェアする場合はそれぞれが使いすぎないように意識する必要があります。
エキサイトモバイルの料金プラン
エキサイトモバイルの料金プランは以下の通りです。
・追加SIM(4枚目以降)
データ | SMS付 | 音楽通話 |
390円/月 | 530円/月 | 1,090円/月 |
・最適料金プラン(3枚コース)
データ通信量 | 月額料金※ |
~100MB | 1,050 円 |
~500MB | 1,100 円 |
~1GB | 1,180 円 |
~2GB | 1,340 円 |
~3GB | 1,550 円 |
~4GB | 1,780 円 |
~5GB | 1,890 円 |
~6GB | 1,950 円 |
~7GB | 2,100 円 |
~8GB | 2,190 円 |
~9GB | 2,380 円 |
~10GB | 2,540 円 |
~11GB | 2,830 円 |
~12GB | 3,100 円 |
~13GB | 3,450 円 |
~14GB | 3,790 円 |
~15GB | 3,980 円 |
※SMS機能を使う場合は+140円/枚、音声通話機能を使う場合は+700円/枚
・定額プラン
データ通信量 | 月額料金※ |
0MB | 1,100 円 |
1GB | 1,260 円 |
2GB | 1,450 円 |
3GB | 1,680 円 |
4GB | 1,980 円 |
9GB | 2,460 円 |
20GB | 4,480 円 |
30GB | 6,580 円 |
40GB | 8,580 円 |
50GB | 10,680 円 |
※SMS機能を使う場合は+140円/枚、音声通話機能を使う場合は+700円/枚
まとめ
今回はシェアプランのある格安SIMを比較しました。
家族で格安SIMを使う場合や、複数端末でデータ通信を利用したい場合はシェアプランを利用するとお得です。
格安SIMによって追加できるSIMカードの枚数や機能に違いがあるため、自分の用途に合ったものを選びましょう。
ただし、シェアプランでは決められたデータ通信量を全員で分け合います。誰か1人が使いすぎてデータ通信量がなくなると、シェアしている全員に速度制限がかかることになります。
シェアプランを利用する際は、いつも以上にデータ通信量を使いすぎないように気を配りましょう。