格安スマホのメリット・デメリットは何?キャリアとの比較

ここ最近「スマホの料金が安くなる」と格安スマホが話題になっています。
現在大手キャリアを使っている人の中にも、格安スマホに乗り換えたいと考えている人は多いと思います。
しかし、それだけ安くなるのにデメリットはないのか?ちゃんと使えるのか?と不安に思う人もいるでしょう。
そこで今回は格安スマホのメリットとデメリットについて、詳しく解説します。
このページの目次
格安スマホ(SIM)とは?
まず初めに、格安スマホとはどういったものなのかを簡単に説明します。
そもそもSIMカードとは?
SIMカードとは回線の契約者を識別するための情報が記録されている小さなカードのことです。
大手キャリアの場合はスマホや携帯電話にSIMカードが挿入された状態で契約するので見たことがない人もいるかもしれません。
しかし、スマホや携帯で電話やデータ通信(インターネット)をするためには必ずSIMカードが必要です。
格安スマホ(SIM)は安く利用できるSIMカードのこと
格安スマホとは一言で言うと「利用料金が安いSIMカード」のことで、MVNOと呼ばれる事業者が運営しています。
ドコモやauといった大手キャリアは自社で通信設備を持っています。
それに対してMVNOは大手キャリアから通信設備の一部をレンタルし、利用者にサービスを提供しています。
自社で通信設備を持たない分だけ維持費などのコストを削減できるため、大手キャリアよりも安い料金でSIMカードを提供することが可能なのです。
格安スマホのメリット
まずは格安スマホのメリットを見ていきましょう。
月額料金が安い
格安スマホ最大のメリットはその名の通り月額料金が安いことです。
スマホやインターネットに関する市場調査を行っている「MMD研究所」の調査によると、スマホの平均月額料金が大手キャリアでは7876円なのに対し、格安スマホでは2,957円となっており、約5,000円も安いです。
これを1年間に換算すると約60,000円もの差になり、大手キャリアから格安スマホに乗り換えることでスマホ料金を大幅に節約できることが分かります。
大手キャリアでも低価格なプランがいくつか登場していますが、格安スマホほど安いプランはありません。
少しでもスマホ料金を下げたいなら、格安スマホがおすすめです。
契約期間の縛りが少ない
大手キャリアの場合は2年間の契約を結び、解約しない限りは契約が自動更新されるのが一般的です。
いわゆる「2年縛り」というもので、更新月以外に解約すると高額な契約解除料が発生しるため、一度契約するとなかなか解約することができません。
一方の格安スマホでは、電話機能がない「データ通信専用SIM」には契約期間の縛りが一切なく、いつ解約しても契約解除料が発生しないことがほとんどです。
電話機能がついている「音声通話SIM」には最低利用期間が設定されていることが多いですが、その期間は半年~1年ほどと短いです。
しかも2年縛りと異なり最低利用期間を過ぎるといつ解約しても良いので、いつの間にか更新月が過ぎていてまた2年契約することになった、といった事態が起こりません。
格安スマホは契約期間の縛りが少ないので、気に食わなかったり、新しい格安スマホを使いたくなったりした場合は気軽に乗り換えることができます。
インターネット上で手続きが出来る
大手キャリアの手続きを行う場合はショップへ足を運ぶか電話をするかのどちらかであることがほとんどです。
しかし、格安スマホの場合はインターネット上で各種手続きが可能です。
どのような手続きがインターネット上でできるかは格安スマホによって違いがありますが、申し込みやプラン変更、SIMカードサイズ変更に解約まで、あらゆる手続きを行えます。
店舗に足を運んで長時間待ったり、電話の受付時間を気にしたりすることなく、気軽に手続きができます。
対応エリアは大手キャリアと同じ
格安スマホはドコモやauといった大手キャリアの設備の一部を利用しています。
そのため、対応エリアは大手キャリアと全く同じです。
例えば、ドコモ系の格安スマホであればドコモが使えるエリアなら問題なく使えますし、au系の格安スマホであればauと同じエリアで使えます。
格安スマホのデメリット
格安スマホには料金が安い以外にもたくさんのメリットがあることが分かりました。
しかし、実際にはメリットだけでなくデメリットもあります。
キャリアメールなどのキャリアサービスが使えなくなる
大手キャリアから格安スマホに乗り換えると、キャリアのサービスが利用できなくなります。
- キャリアメール(@docomo.ne.jpなど)
- キャリア決済
- ポイントサービス
- LINEの年齢認証
キャリアメールに関してはGmailなどのフリーメールで代用できます。
格安スマホでもメールを利用したい場合はあらかじめメールアドレスを取得しておきましょう。
LINEの年齢認証については、格安スマホのうちLINEモバイルのみ年齢認証が可能です。
また、厳密には格安スマホではありませんが、ソフトバンクのサブブランドであるY!mobileも年齢認証が可能です。
格安スマホでもLINEの年齢認証を行いたい、という人はLINEモバイルかY!mobileを契約しましょう。
キャリア決済とポイントサービスについては代替方法がありません。
キャリア決済は別の支払い方法に変更する、ポイントは解約前にすべて使い切るなど対策を取りましょう。
通話料は高くなる可能性がある
大手キャリアから格安スマホに乗り換えることで、月額基本料は大幅に安くなります。
しかし、通話料は高くなる可能性があります。
大手キャリアの場合、電話のかけ放題プランが標準になっているため、どれだけ電話をしても通話料は定額です。
それに対して、格安スマホではそのまま電話をかけると20円/30秒の通話料がかかります。
そのため、たくさん電話をすると通話料が高額になり、せっかく格安スマホに乗り換えたのに大手キャリアの時よりも高くなってしまうことがあります。
最近では格安スマホでもかけ放題オプションや通話料がお得になる通話アプリなどが多数登場しています。
電話をたくさん使いたい場合は通話料がお得になる仕組みが用意されている格安スマホを選びましょう。
手続きや設定を自分でする必要がある
大手キャリアでは契約時の手続きは店舗で行うのでプランに関する相談をしながら申し込むことができましたし、端末の初期設定は店舗スタッフに任せることができます。
一方の格安スマホは、インターネット上で契約するのが一般的なので、申し込みなどの手続きはもちろん、SIMカードの挿入や端末の初期設定まですべて自分で行うのが原則です。
慣れている人であれば問題ありませんが、初めての人だと難しいかもしれません。
格安スマホの中には大手キャリアのように店舗を構えており、対面によるサポートを受けることができるものがあります。
スマホ初心者の人や自信がない人が格安スマホを選ぶ際は、サポートが充実しているかどうかも検討しましょう。
大手キャリアより通信速度が遅い
格安スマホは大手キャリアの設備を利用しているので、対応エリアや理論上の最大通信速度は大手キャリアと同じです。
しかし、設備の一部をレンタルしているだけなので、当然利用できる回線は少ないです。
そのため、実際の通信速度は大手キャリアよりも遅くなります。
とくに昼間や夕方などの回線が混雑しやすい時間帯は極端に遅くなる格安スマホが多いです。
電話が中心の人や、LINEやSNS、ブラウジングといった軽い用途でしかスマホを使わない人は格安スマホでも問題ないですが、ゲームや動画を利用したい人は注意が必要です。
まとめ
今回は格安スマホのメリットとデメリットを紹介しました。
格安スマホはその名の通り月額料金が安いのが特徴です。
使い方にもよりますが、大手キャリアから格安スマホに乗り換えることで毎月の携帯代を5,000円以上削減することもできます。
しかも対応エリアは大手キャリアと全く同じです。
あらゆるメリットがある一方、キャリアのサービスが使えなくなる、手続きや設定を自分でしないといけない、といったデメリットもあります。
格安スマホに乗り換えるかどうかを検討している人はメリット・デメリットの両方をしっかりと把握するようにしましょう。